糸魚川青果卸売市場ブログ

小さな町の小さな市場よりおいしい旬の産物をご紹介いたします。

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糸魚川農業普及指導センター大箭(おおや)氏に伺う

 去る1月18日、当ブログに多くコメントをお寄せいただいている糸魚川農業普及指導センターの大箭(おおや)隆一氏に、直接お会いして地場振興についてのお話を伺うことができました。以下ご本人の許可を得て、再録いたします。

専> 貴重なお時間をいただきありがとうございます。

大箭氏(以下大)> ブログ更新がんばってますね。

専> 意外と糸魚川に住んでいる方でも、「地元の産物」ってよく知らないんじゃないのと思って、始めました。 常々思っているのですが、ずっとこの地域に住んでいると、他と比較した時の糸魚川の個性や特色といったものに意識がいかなくなるのです。「外からの目」で、大箭さんからコメントをいただいていることに感謝しています。今日も「外から見た糸魚川」についてお話いただければ、と思います。

大> 糸魚川に着任してもうすぐ3年になりますが、生産者の方とお話していても、糸魚川の持つ素晴らしさに気づかれてないのでは、と感じることはあります。
 地域振興局でも「糸魚川振興プラン」をまとめていますが、糸魚川、能生、青海を含め、半径15kmの円内に海、山、川の資源がこれだけ集まったエリアは全国でもそう多くはありません。地域資源を生かして、産業横断的にいろいろな時間消費型の観光体験をしていただこうという提言をしています。

普及センター
 大箭隆一氏 糸魚川地域振興局にて

専> 「食」の分野ではいかがですか。

大> 魚沼地方と肩をならべるような食味のよい米があり、日本酒の蔵元が5つもあり、園芸でも高い技術と情報収集力を持った生産者の方がいます。地元漁港からあがる鮮魚も種類が豊富。他にも山菜や茸類など、それらを組み合わせて市外の方に提供すれば必ず喜ばれると思います。

専> 地元の人はいつも食べてるものだから、お客さんに出すのはどうかって思っちゃうみたいですよ。どこにでもあるありふれたものだと。

大> メニュー開発とか、食材供給のルートやタイミングとか、いろいろ課題があるのだとは思いますが。

専> 地元にいても食べたことのない食材も多くありますからね。

大> 「大洞なす」、どうですか?

専> 在来種候補。食べたことないですよね。ほとんど流通していません。

大> 「大洞なす」は「焼きなす」として調理すると最高の品種じゃないかと思ってます。

専> ふへえ。そうなんだ。

大> 「大洞なす」を焼いて、「越の丸茄子」は揚げ物に。「紫水なす」の漬物。地元のなすで三品できました。あと地物の魚のお刺身か焼き物をつけて、具だくさんの浜汁をつけて、地酒一本つける、と。地物の山菜か野菜で和え物を一品。締めに地元のコシヒカリを一膳。いかがですか。

専> おおお。

大> 私は上越地方に着任したのは糸魚川が初めてなのです。例えば西蒲原の食文化と比べると同じ県でも違うな、と思う点がいくつもあります。京文化というか西の文化が混ざっている。

専> それはどうしてそう思われたのでしょう。

大> 例えば「曲りねぎ」や「赤ねぎ」ですね。西蒲原では「ねぎ」といえば真っ直ぐな「一本ねぎ」か「葉ねぎ」のことなのです。「曲りねぎ」「赤ねぎ」は西のものですね。

専> なるほど。西から入ってきたものだと。

大> 推測にすぎませんが、歴史的に糸魚川は交通の要衝でもありますよね。能生には北前船での交易の歴史があったとか。人や物の出入りが盛んにあったのでは。
 他にも、驚いたのが夏場の「オクラ」、「トマト」、冬場の「せり」の消費量の多さ。地域性といって差し支えないと思います。

専> 上越市は圧倒的に「せり」より「みつば」の消費が多いんだそうです。距離的には近いけど、違うものですね。

大> 「せり」の生育には清流がないとダメなんですね。糸魚川の五つの川は昔からきれいなんでしょう。その中で「せり」が好まれたのでは。 
 青果市場さんは食分野のいろんな業種の方と接点がありますよね。販売だけでなく、いろいろな食分野に提言できる存在になれるのでは、と思います。

専> 改めていろいろと伺って、参考になり、刺激を受けました。どうもありがとうございました。

                    (おわり)

 
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